傾聴の3つの目的 + アルファとは?

※ 「傾聴とは、積極的な関心を持って、肯定的な心で聴くこと」です。 

※ そして同感や同情ではなく「共感」の態度で聴くことです。 

※ 「傾聴」をさせていただくことは、なんとなく、ではありません。

ただ、オウム返しをしたり、相づちを打つだけの技法に依存したものでもありません。

心からの反応を言葉で返していくものでもあります。

 

なんとなくするものではない以上、「目的」があります。

では、その「目的」とは、何でしょうか?

このことは、本来の傾聴に込められているポテンシャルとも言えます。

 

1.” 自己肯定感 “を実感として得ていただく ・・・

自分は自分でいいんだ!

 

「自分自身を肯定できる感覚」が、とても重要な土台なのは言うまでもないことかもしれません。

もし、この土台がぐらついていたとしたら、どうでしょう?

例えば、土台がぐらついている上には、家は建てられません。

強引に建てたとしても、とても危ういものになってしまいます。

 

そのために、自分自身を認めたり、許せる感覚「自己肯定感」が最重要な土台といえます。

この「自己肯定感」を取り戻していただく、または、新しく掴んでいただくことが大事ではないでしょうか?

そのためには、頭でどれだけ考えたとしても、状態によっては無理な場合もあったりします。

自分自身とは、本来、唯一無二の存在なのに、辛さや苦しさの連続から見失ってしまう時もあるかもしれません。

 

例えば・・・

「自分で自分を許せる・認める・大切にできる」

「自分は価値のある存在なんだ」

「なぜ、生まれてきたのか? 生きているのか?」など・・・。

 

「自己肯定感」は「心の水」とも言えます。

ところが、サハラ砂漠のような乾いた土地を歩き続けたことで、すっかり水分を失ってしまっている状態だったとします。

このカラカラに乾いた土地が、人間関係を含めた環境だとします。

周囲からの理解も承認もされていないような、乾いた状態……。

自分で自分を認める気持ちにも、なかなかなれなくて……。

喉もカラカラで、肌は乾ききって、ヒビ割れて出血までしているような……。

そのまま放っておけるものではなく、「何より早急に、水分補給が必要」となりますね。

「傾聴」の目的とは、この水を飲んでいただくこととも言えます。

 

” 自己肯定感 “は、言葉や知識以上に、実感してこそつかめるものです。

そのために、私たちは心を寄せるように傾聴させていただきます。 

 

2.抱えている悩みを、爽快に見渡していただくために 

自分の心は 自分のもの

他の誰のものでもない

 

悩み続けていたり、苦しんでいたりするときは、どうしても、その問題や悩みばかりに囚われてしまうかもしれません。

そうして、なかなか全体を見渡しにくく、堂々巡りのスパイラルになってしまうかもしれません。

 

「話すことは、離すこと」とも言います。

 

辛い思いを吐き出していただくことから、少しずつ、少しずつ、解放感を味わっていただくためのお手伝いが「傾聴」する側の役割でもあります。

苦しみを代わってあげようとか、したり顔でアドバイスをしたり、助けてあげよう・救ってあげよう等々、おこがましいことを考えるのが、傾聴する側の姿勢ではありません。

少しずつ、解放されていくことでお悩みや不安などを、段々と冷静に、客観的に見ていけるようになっていただけましたら、とても嬉しいです。

例えば、悩みや苦しさの正体、思い込まされていたこと、ご自身の価値など、もし、グラついているようなことがあったとしましたら、改めて、ご自身の心の声に気が付いていただけたら、と願っております。

 

このような気づきは、当事者ご本人の中にもっとも秘められております。

ご自身が自らの心の声を聴き辛くなっている時に、傾聴する側は、一時的にその代役をするようなものとも言えます。

 

爽快に見渡せるようになってから初めて、” 整理 “がしていけます。

 

このような「客観視と整理」が、「傾聴の目的」の2つ目です。

状況や状態によっては、ここに行き着くまで、とても時間がかかる場合もあるかもしれません。 

少しずつ ・・・ 気づきからの解放感を感じていただけるように、心から願って傾聴させていただきます。

 

3.自分の方向性を、自らの内観から見出す

自分らしく生きていいんだ!

自分の心の声を大切にしていいんだ!

 

心のモヤが強いままですと、その先を見出すのは難しいものです。

爽快に見渡せるように、少しずつでも俯瞰(ふかん)できるようになって、その先が見いだせます。

これは、他人の都合やエゴで押し付けられた「方向性もどき」ではありません。

受け売りのプラス思考や成功哲学などを、無理やり思い込むことでもありません。

わらにもすがるように、誰かの言葉を方向性にするということではありません。

 

ご自身の中から、より自分らしく活き活きできる方向性を見出していただくことが、本来の傾聴の目的としてあります。 

当事者ご本人が自ら気が付いていただき、腑に落ちるものであることが大事ではないでしょうか?

「人から言われたから」というアドバイスが、必ずしも的を射ているとは限らないわけです。

上記1・2のプロセスを、しっかり経てから見出していけるステップです。 

 

「傾聴の目的」とは、このように傾聴の本来のポテンシャルとも言えます。

以下は、「傾聴の目的」からは外れるかもしれませんが、もう一つの「+アルファ」です。


  

 

4.「自分らしく、外の世界に働きかけられる」という実感 

自分を生きられるんだ!

 

ご自身を取り巻く人間関係や環境 ・・・ 世間・社会などに対して、自らの方向性でもって働きかけられて、良い影響が与えられるという感覚です。 

「自己効力感」とも呼ばれます。

自分らしく生きていける、そのための目標に向かって進んでいけるポテンシャルが、ご自身の中にあるという気付きから始まります。

悩み・辛さ・苦しさを経てきたからこそ、新たに拓ける道もありますよね。

痛みは、強み。弱さは、強さ。

 

人間関係や環境の中で、ご自身の位置づけや捉えられ方を ” リ・ポジショニング ” していける可能性が秘められているのではないでしょうか?

例えば、傾聴サービスのほんわか倶楽部は、私が、とても辛く苦しい思いに苛まれた日々があってこそ、立ち上げを決意しました。

創設の秘話?

あの苦しみ・痛みがなければ、そこにハマったままでしたら立ち上げることはなかったと思います。

真っ暗なトンネルから抜け出す、キッカケになったのが「傾聴」をし続けてもらったことでした。

 

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